叩けばほこりが出る

【漢字】叩けばほこりが出る
【読み】たたけばほこりがでる
【意味】細かく調べたり、追いつめれば悪事が次々と出てくる。
【例文1】叩けばほこりがまだまだ出ると犯人を問い詰める。
【例文2】叩けばほこりが出ると余罪を調べる。
【例文3】初犯ではないはずだ。叩けばほこりが出る。

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「叩けばほこりが出る」とは秀吉と千利休の逸話

「叩けばほこりが出る」とは「穿鑿(せんさく)すれば何かしら欠点や弱みが見つかる」という意味です。これで思い出される逸話は、豊臣秀吉と千利休の対立です。千利休はもとは堺の魚やの息子でしたが、16歳の時から作法を身に着けるためにお茶を学び始めます。そして作法を教えるためのものでしかなかったお茶を茶道にまで作り上げた人です。千利休と豊臣秀吉は茶道を通して、良い関係を長年にわたり築いてきました。秀吉の弟の秀長との懇ろになり、秀吉政権の表を秀長が、裏を千利休が回しているという時代もありました。ところが、秀長が亡くなり後ろ盾がいなくなると、千利休の立場が微妙になります。生まれ育った堺の土地の利益を守るために、ある程度の自治を認めて欲しい千利休と、利という利はすべて自分のものにしたい秀吉が対立したのも仕方がないことだったかもしれません。利休が京都大徳寺の山門を私費で修復した際に、門の上に木像の利休像を置いたことが罪に問われ(利休の寄付の御礼に大徳寺側が勝手に置いたのですが)、秀吉もくぐる山門の上から自分を見下ろすとは無礼極まりないというのが理由でしたが、千利休は自分の非でないことを謝るのは茶道をも否定することだと、勝手に堺に帰ってしまいます。激怒した秀吉は利休に切腹させてしまいます。「叩けばほこりが出る」というのはまさにこういうことなのでしょう。千利休は気の毒な生涯を閉じました。

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