心を鬼にする

【漢字】心を鬼にする
【読み】こころをおににする
【意味】可哀想だと思いながらもあえて厳しくする。
【例文1】将来を考えて心を鬼にして子どもを躾けする。
【例文2】子どもでも時には心を鬼にする。
【例文3】心を鬼にして突き放す。

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自分の子どもは可愛いですが、心を鬼にすることも時には大切

自分の子どもは可愛いですが、一緒に過ごしていると可愛い・楽しいだけでは済まないことがたくさんあります。特に、子どもを叱らなければならないことも多いです。私は幼稚園教諭という仕事をしていた経験もあるので、子どもを叱るということに関しては難しさを感じることはあまりないのですが、それでも時々胸が痛くなることもあります。
でも、子どもにとって、いけないことだと気づいたり感じたりすることが必要な場面では、やはり親が伝えなければなりません。そこで、子どものために心を鬼にするのです。可愛がるだけではなく、親は様々な役割を持ちます。人間ですから、機械的に何でもできるわけではなく、子どもと関わっていると心が揺れることはたくさんあります。そこで、自分の気持ちに迷いがあるままでは子どもに伝えたいことが伝わりません。叱るということが大切なのではなく、迷いを捨てて真剣に伝えることが大切です。ですから、言いづらいこともはっきりと言うために、心を鬼にするということが時には必要なのです。
心を鬼にするという意識でいる人は、普段は鬼ではないということですから大丈夫、と自信を持って、子どもと向き合いたいものですね。親がまっすぐ向き合えば、子どももまっすぐ育つと私は信じています。

心を鬼にして注意したのに……

私はとあるアート系の専門学校で職員として働いています。授業を見たりすることもあるのですが、生徒の作品を見ているとちょっと問題に感じることも多いのです。
特に思うのが、普段の授業課題や卒業制作展の出品作で、既存のアート作品とほとんど同じ作品を出している生徒がかなりの数いることです。最近では、あるアニメキャラクターのデザインをごく一部だけ変えて、オリジナルキャラクターと偽っていた生徒がいました。
また、この話は教え子の男子生徒から聞いたのですが、就職活動で志望先の企業に提出するポートフォリオという個人作品集があり、その表紙にする作品を、インターネットで見つけたミュージシャンのCDジャケットから丸々デザインを持ってきてしまったクラスメートがいたということでした。
彼は盗用した生徒と仲は良かったのですが、その子の将来のためを思い、心を鬼にして何度も何度も「盗作はしてはいけないことだ」と注意したのだそうです。ところが注意されたほうは、「そのジャケットは見たことがあるけれど、まねしてはいない」と猛反論。周りの友達も巻き込んで注意したにも関わらず、絶対に認めたり、作り直したりしようとしなかったとのことです。
これからプロになるのですから、やはりオリジナルのものを作ってほしいですよね。

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