未曾有

【漢字】未曾有
【読み】みぞう
【意味】今までなかった出来事。きわめて珍しい。悪い事態に使われる。
【例文1】いつかまた起こるかもしれない未曾有の災害に備える。
【例文2】これまでにない地震に襲われる。

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未曾有って言葉、本来は「奇跡」のような意味だったって知ってた?

未曾有。ニュースなどでは比較的良く耳にする言葉ではないでしょうか。未曾有の大災害などというときに使います。意味は、いまだかつてないという意味です。
しかしこのワード、聞くたびに思い出してしまうのは、漢字が苦手な元総理大臣です。たしか、「みぞうゆう」と読んで話題になりました。
この元総理、他にもたくさんの読み間違いをしています。例えば、踏襲(とうしゅう)をふしゅう。踏は音読みで「ふむ」と読むのでそこから来たのでしょう。
他には、頻繁(ひんぱん)をはんざつと読みました。これは、「繁雑」と「繁」の字が被っているのでまだましでしょうか。
さらには低迷(ていめい)をていまいと読んだようです。確かに迷子の「まい」なのですが。これくらいは当時小学生のうちの子でも読めましたので、こんな簡単な漢字が読めなくても総理大臣になれるということでうちの子は将来に希望を見出していました。
ところで未曾有の大災害や未曾有の大惨事などと、悪い意味で使いがちなこの未曾有という言葉ですが、本来は奇跡的な出来事などの良い意味に使われる言葉だったようです。しかし、いつの間にか、なぜだか悪い意味で使われることが多くなってしまったようです。

未曾有の大惨事、東日本大震災のとき日本海側の住民は

未曾有の大惨事となった東日本大震災の時、私は石川県金沢市のファッションビルにいました。友達と一緒に店内を物色しているところで、「あれ、今揺れなかった?」と言った程度でした。他の人たちも、地震だと気づいていない人がほとんどでした。ところが、家に帰ってみると信じられない光景が映し出されていました。一体何が起こったのかと混乱しました。それから数日は実害はないものの不安な日々を過ごし、福島原発のニュースを固唾を飲んで見守っていました。数日たって、被災地のために何かできることをと思い献血に行きましたが、大勢の人が献血に押しかけ血液は足りているということでした。電車や自動車といった交通網も遮断されている中、混乱のためボランティアも受け入れ困難な状態が続きました。私は自分があまりにも行動力がなくて、何もできないことに愕然としました。同じような人は少なからずいたのではないでしょうか。今となっては、東北は元の姿を取り戻しつつあります。人間の底力はとてつもないことを実感しました。家族も家も仕事も全て失っても、生きる人がいるという事実だけで、自分も精一杯生きようという気持ちになるものです。未曾有の大震災の後には、未曾有の復活劇が待っていました。

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