月下氷人

【漢字】月下氷人
【読み】げっかひょうじん
【意味】結婚の仲立ちをする人。媒酌人。
【例文1】近年、結婚式は月下氷人を立てないスタイルだ。
【例文2】今どき、月下氷人は要らない。
【例文3】月下氷人を立てない略式が主流。

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「月下氷人」がいなくなった

「月下氷人」とは二つの故事が重なってできた言葉です。その元の故事「月下老人」と「氷人」について説明します。「月下老人」は「続幽怪録」に載っている話で、「唐のイゴが月夜に出会った老人から将来の妻について予言され、その通りの人が妻になる」という故事です。「氷人」は「晋書芸術伝」に載っている話で「氷の上に立って氷の下に現れた人と話をしたというコサクの夢を占った晋のタンサクが氷が解けるころに媒酌があると解き、その通りになった」という故事です。そのどちらもが男女の仲を取り持つ人をあらわしているので、「月下氷人」と一緒に括られても「男女の仲を取り持つ人、仲人」という意味で使われています。

近年は見合い結婚が減り、結婚に関する儀式も簡略化されて、結納を身内だけで簡単に済ませることも増えてきました。結納という儀式がなければその場を取り仕切る、媒酌人の仲人が必要なくなります。ひと昔、ふた昔前は「夫婦も人様の仲人をやって一人前」と言われたとのに、などと話しても今の若者にはピンときませんよね。

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