大目に見る

【漢字】大目に見る
【読み】おおめにみる
【意味】人の失態を責めず、寛大に受け止める。
【例文1】今回だけは大目に見よう。
【例文2】今日の事は大目に見るが、次はない。
【例文3】多少の失敗は多めに見る。

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大目に見るとは、大きな目で見ることではない

失敗や欠点を許すことを大目に見るといいますが、そのような状況で大きな目をしていたらかなり不自然です。
口では許すと言いつつ目を見開いて絶対に許さんという意思を示されたら恐怖以外の何ものでもありません。
どうにも納得いかないのですが、考えてみても見当がつかないので調べてみました。
どうやら目は目でも網の目の大きさのことで、それならば小さな瑣末な物は網やザルからすり抜けるので納得いきます。
逆の意味の言葉で天網恢恢疎にして漏らさずという言葉がありますが、現行の法律はザル扱いされることが結構あります。
しかも厄介なことに、組織的な悪事を働く者が抜け道を熟知してすり抜ける場合もあるですから困りものです。
それこそ大きく目を見開いて、卑劣な犯罪者が法の網目を抜けることの無いようにしっかりと見張る必要があります。
全部を通さないと社会が成り立たないので小事については町内や個人などで戒めることも必要なことなのでしょう。
自己申告で大目に見てくれと言い出す人がいますが、そのような我侭を許していては際限なく大目に見ることになりかねません。
ある程度の寛容さは持ち合わせても、一線を越えるような行いに対しては厳格な態度をとれるだけの心構えが必要です。

「大目に見る」という経験

「大目に見る」という言葉はよく聞く言葉だと思います。私も過去に「大目に見る」という経験をたくさんしました。例を挙げると、職場で新しく入ってきた社員の仕事ぶりについてです。その方は新卒2年目で、前職でも社会人の基本を教えてくれないような環境だったらしく、ビジネスで使う言葉遣いや電話での対応が全くできていませんでした。例えば、上司の事を指す時に「あの方」等ではなく「あの人」と言ったり、入社間もない仕事中に「眠いですね」とあくびをしたり、電話を出る時の第一声が「もしもし」であったりしました。初めはこんな基本的な事から注意したり教えなければならないの?と呆れました。さらには教えても返事が「はぁ」とか「あぁ、、」等の分かっているのか分かっていないのか判断できないものでした。教える側の私のやる気が失われそうになりましたが、いわゆるゆとり世代であり、新卒2年目で社会を知らない人に対して、社会経験のある自分たち世代と同じ事を求めても仕方がない!と割り切り、今きちんと教えてあげないと次の世代の人たちにも悪影響を及ぼし兼ねない、と考え、基本中の基本から教えることにしました。ひとつひとつ丁寧に怒らず教えました。この経験を「大目に見る」ということだったなと思い出します。

大目に見ることの条件

「大目に見る」とは、失敗をしても多少は見逃すことや咎めない意味で、生活の中でも良く聞く言葉ではないでしょうか。特にスポーツをしている方は、試合で失敗をしても大目に見られて軽い注意くらいで済む選手を、スポーツ中継などで見ます。
「大目に見る」は誰に対しても行われるのではなく、そこにはルールがあると思います。まず日頃失敗をしない優秀な人間に使われますね。失敗が珍しいので、一度くらいで注意しなくても大丈夫という意味合いで使われるでしょう。また仕事などで初めて業務を行う新人の失敗に対しても使用される場合があります。最初から仕事ができるはずがないという意識から「次は失敗はするな」と釘を刺される感じです。
逆に、いつも失敗ばかりしてしまう人間には滅多に使われません。仏の顔も三度までと言いますが、「大目に見る」ことが許されるのは、失敗が三回以内までの人ではないかと私は考えています。全員が平等に大目に見られたら、失敗をしない方にとって不平等になってしまいますが、結局は注意する指導者の気まぐれなのかも知れません。
失敗をしないことが一番ですが、もし失敗をした時のためにも、日頃の行いを良くしていれば大目に見られることが増えるはずです。

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