犬猿の仲

【漢字】犬猿の仲
【読み】けんえんのなか
【意味】犬と猿のように非常に仲が悪いこと。
【例文1】あの2人は犬猿の仲だから、同じグループにしたらまとまらないよ。
【例文2】気の強い者同士で犬猿の仲だ。
【例文3】昔から犬猿の仲だ。

犬猿の仲をテーマにした記事

絵に描いたような犬猿の仲だった兄妹

「地震雷火事兄ちゃん」私の幼い頃の名言です。
私には5つ離れた兄がおり、その事を伝えると「さぞかしお兄ちゃんに可愛がってもらったでしょ」と言われる事があります。
私と兄は幼い頃から真逆の性格でした。インドアで秀才、人と関わるより漫画やゲームが好きな兄と、アウトドアで運動大好き、勉強そこそこの妹。
兄はいつも私の思考・行動に納得がいかない様子で、喧嘩にならないくらい仲が悪く、絵に描いたような犬猿の仲でした。
兄に睨みつけられるのが怖く、冷蔵庫に置いてあった兄のコカコーラをこっそり飲んだことがバレてしまった日にはこの世が終わるかと思いました。
そんな犬猿の仲だった兄妹も兄は34才、私は29才となり、偶然にも今年お互い入籍をしました。
離れて暮らしている為顔をあわせるのは年に1、2回ですが、大人になった今家族で昔を振り返ると犬猿の仲エピソードさえ懐かしく感じます。
兄の言い分は二つ。「俺が厳しかったからお前はハートが強く社会に通用する人間になれたのだ」「5才になって母に甘えたい時期に妹が出来てお母さんを取られた気分になり意地悪になってしまったのがきっかけだ(と思う・・・)」
確かに、兄にチヤホヤされることなく生きてきた為、”女性だからニコニコしてたら許される”という考えには至らず、少々嫌なことがあっても兄の恐怖からするとへっちゃらでした。

30才近くなり、妻になった私。今振り返ると兄との犬猿の仲だった幼い頃の関係性が今日の私を形成しているのだと思うとちょっとだけ、感謝の念が湧いてきます。

犬猿の仲は実は似た者同士?

私も周りでも犬猿の仲のような人がいます。
一見、まったく違う性格のように見えるのですが、実は共通する点がたくさんあるように思います。
社内食堂でいつも一緒にお昼ご飯を食べる仲間が3人います。私を除いて2人が犬猿の仲で口を開けば喧嘩になってきます。彼女らは仕事はできるのですが、お嬢様育ちゆえに一般人の常識が理解しがたいようです。どちらも負けず嫌いで一人っ子です。家庭で大事に育てられ、争う相手もいないので常に自分が一番だと思っています。普段言い合いにならなければ趣味が3人同じなので楽しく過ごせているのですが、ひとたまずれが生じると2人言い合いをします。
これを止めるのが私の役目です。
私が止めに入らなかったらこの二人どうなるんだろ?と思うことがあります。
社会人になっても犬猿の仲というのは、存在するわけですが、
年を取るとともに、人はこんなことで言い合いになるのかと反省することもあります。一度相手の立場になって物を言うことをこの二人には言っています。そして相手の言い分をよく聞くことができれば犬猿の仲にならずに済むと思います。

犬猿の仲になれない犬と猿

うちの母方の祖父母は田舎というか山で生活をしている人で、もう高齢になりますがまだまだ元気。そんな二人を支えているのが犬達の存在です。三匹ほど飼っているのですが、荷物を運んだりと祖父母のお手伝いもしてくれているみたい。私達もそこまでしょっちゅうは行けませんので、ありがたい存在です。
面白いのが、山に住んでいる猿達との関係性ですね。どうも猿の家族が住んでいるらしく、度々祖父母の家へとやってきます。野菜くずなどを置いておくとそれを持って行くそうで。よく、餌付けをすると人を襲うようになると言いますが、野菜くず以外の物を持っていこうとすると犬が吠えるんです。そのため、猿もそれを理解して野菜くずだけを持って行くようになりました。
このように、最初はちょっとギスギスした関係でしたが数年経ってとても仲良しに。同じ場所で一緒に遊んでいる光景を目にしたこともあります。最近は置いておいた野菜くずを少し山寄りのところまで犬が運んで取りやすいようにしてあげたりと、本当にご近所さんのようなお付き合いが続いています。特に子どもの頃から犬に慣れている猿は家の方まで普通に入ってきたりと、かなり人にも慣れています。なかなか珍しい光景ではあるのですが、犬猿の仲というのは元々猟でのことが語源になっているわけですから日常生活ではこうやって仲良くなれるのでしょうね。

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