煮ても焼いても食えない

【漢字】煮ても焼いても食えない
【読み】にてもやいてもくえない
【意味】食用にしようと煮ても焼いても食べられないことから、思うようにならない。手に負えない。
【例文1】まったく!煮ても焼いても食えないヤツだ。
【例文2】頑固で煮ても焼いても食えない。
【例文3】煮ても焼いても食えない役立たずだ。

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どうする手立てもないという意味

「煮ても焼いても食えない」というのはどうする手立てもないという意味です。落語などでは少しばかり頭が足りなくて、何をやらせても何故かうまくいかない、愛すべき人柄なのに「煮ても焼いても食えない」人が出てきますよね。昔からいるんですよね、私のような空気読めない人って。人物はともかく、食べられない飯というのはどういうものか想像できますか。江戸時代には物相(もっそう)飯というのがありました。もともとは寺院などで供される、一人分づつ正確に分けるために、計量と成型が一度にできる器の名前が物相でした。今でいうと、幕の内弁当や精進料理に梅の形やひし形に抜いたご飯が入っていますね。あのようなものです。それが牢屋で使われるようになり、囚人のご飯が物相飯と呼ばれるようになりました。不公平がないように物相型に盛ったご飯や、すりきりにして計った冷や飯が、切竹の器に入れられ、白湯をかけただけのもので、普通の人にはとても食べられたものではありませんでした。現在でも留置場のご飯のことを臭い飯といいますが、昔に比べれば良くなっているのではないでしょうか。お米は政府米の古古米らしいですが、そうは言っても人権上、「煮ても焼いても食えない」ようなものは出せませんよね。

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