利害得失

【漢字】利害得失
【読み】りがいとくしつ
【意味】自分の利益と損失。
【例文1】利害得失を考えて食材の仕入れをする。
【例文2】夏祭りの売り上げの利害得失を勘定する。
【例文3】利害得失で行動する。

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「利害得失」と豊臣秀吉

「利害得失」とは「利益と損害、得るものと失う物」という意味で文字通りです。これは大抵の人が何かを選ぶ時の判断基準のひとつとして考えるものではないでしょうか。

戦国時代はこれは特に重要視されていました。「利害得失」にこだわった天下人の一人が豊臣秀吉です。彼は多額の軍資金を蓄え、朝鮮にまで出兵しました。それは彼の巧みな方法から得られたものが元になっていました。その方法とは楽市楽座です。戦国、安土桃山時代に、大名が商人を城下に集めるために城下町や重要都市で旧来の独占的な市、座といった特権を廃止し、新規の商人にも自由な商売を認めたことです。秀吉は大阪城下に商人を呼ぶために、城下の土地を無料で提供しました。

そして売り上げの何%かを税金という形で納めさせました。土地がタダなら商売もしやすくなります。店ができれば人が来ます。人が来て住むようになれば家を建てる材木が売れ、大工が必要となり、さらに人が増えていきます。そして城下が賑やかに人が往来し、繁栄していくのです。その頃からの歴史がありますから、大阪商人、近江商人、伊勢商人と商売上手な商人が日本中で活躍するようになったのも頷けます。ちなみに秀吉の軍資金は彼の死後、家康の策略で茶々と秀頼が、寺社仏閣の普請代にと次々出させられてしまいます。そのお陰で京都の立派な寺社仏閣が今日まで残ったのですから皮肉なものです。

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