裸一貫

【漢字】裸一貫
【読み】はだかいっかん
【意味】体一つ以外資金の何もない状態から築きあげる。
【例文1】脱サラして裸一貫で居酒屋をオープンした。
【例文2】父が裸一貫で築いた工務店を継ぐ。

裸一貫をテーマにした記事

裸一貫な冬

いつからこんな考え方をしているのかは思い出せませんが、私が気が付いたら無欲な人間になっていました。子どもの時は「あれが欲しい!これも欲しい!」と常に考えていて、クリスマスプレゼントから年始のお年玉と連続して金品が手に入る年の瀬が大好きでした。そうして強欲な幼少期から思春期までを過ごした後、多分成人するときくらいには欲しかったあれこれを手に入れても大して感動もしなくなっていて、物やお金に対する執着が日々薄れていきました。無欲という言葉の響きはとても良いですが、実際になってみると私の場合のそれは無気力と似たもので、いつかはホームレスになってもいいかなという退廃的な考え方をするようになりました。仕事も何もかもを辞めて貯蓄を食いつぶし、そしてとうとうこの冬に裸一貫になりました。
一貫がどれくらいの価値あるものなのかはわかりませんが、果たして私の裸にはその一貫の価値があるのかしらと、冬に裸一貫というのは寒々しい感じもするが面白いなと他人事のように思いました。もちろん言葉そのままのように衣服もすべて持たず、家もなく本当に身一つというわけでもありませんが、現代では貯金がゼロになったというのも裸一貫に近いのではないかと思います。同年代の友人には呆れられ、一体何を目指しているのかと言われました。こうなってから今思うのは、ふつうの暮らしが一番良いのだろうという事です。普通に朝起きて、昼は働いて夜は帰宅して眠る。普通に人並みの暮らしを目指す、それが来年の私の目標です。無欲すぎても駄目になります。お金はせめて毎日たばこを買っても余裕があるくらいは稼ぎたいものです。

裸一貫やり直した経験

私は20代の頃、仕事や生活面など全て上手く行かず、悪い環境の時期があり辛い思いをしました。
そんな時、裸一貫でやり直したら徐々に道が開いていき、当時問題と感じていた事が改善され人生の立て直しに成功した経験があります。
この経験で身についた事は、目の前にある壁から逃げず正面から向かい合い一つずつ解決する大切さについてです。
生きていく上で様々な問題にぶつかりますが、そんな時大抵逃げて通りたくなるかと思います。私も若い頃は、嫌な事から逃げ対応を後回しにしていて、余計解決に時間がかかる体験をしました。
しかし、裸一貫人生のやり直しをしてからは、問題から逃げず向き合うようになったので、ゆっくりながらも解決しながら前に進めるようになりました。
こういった体験から逃げないで向き合うことの大切さを学び、子供にも考え方についてアドバイスしています。
特に若い頃は、簡単や楽な方に流れがちになるので、適切なアドバイスや助言をしてあげることは大切だと思います。
私自身あまり助言を受けられない環境で育ったので、子供には可能な限りアドバイスを色々してあげたいと思っています。
ただ、強要や押し付け的な助言はマイナスになるため、その辺を注意しながら子供に伝えるようにしています。

裸一貫でも成功出来る要因

何も見に付けず成功への道に踏み出そうとする心意気を「裸一貫」と称します。本当裸になる訳ではなく、飽くまでも無一文から始める人に向けた言葉であります。「裸一貫から立ち上げた会社」や「裸一貫怖いモノ無し」など先立つものがない中で何かに挑む時は、勢いだけで突き進むしか手はなく、後は成功するまでやり切るしかないという覚悟の表れでもあります。どこか潔さを感じられ、そんな人が端にいれば心の何処かに応援したい感情がつい湧いてしまいます。何かのセリフに「金はないが夢はある」というのを聞いた事がありますが、まさにそういう人こそ裸一貫で何かを成し遂げられる人だと思います。聞き様によってはその人を少し揶揄している様にも思えますが、その人の持つ「やってやろう」という気合が見縊りそうになる気持ちを打ち消してくれるのです。そういう人の湧き立つようなやる気は周りにいる人を感化し、その輪が広がればその人は最早裸一貫ではなくなり、大きな成果を生み出した成功者へと様変わりしているのです。誰もが情熱だけで成功する訳ではありませんし、やはりそこには冷静に状況を見極める目を自身が持つか、信用出来る人の中にそういうい人がいなければなりません。熱い気持ちと冷静な判断力が合ってこそ、裸一貫でも成功出来る要因だと思います。

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